「またこの臭いだわ…」。台所に立つたびに鼻を突く嫌な臭いに、私は長らく悩まされていました。特に夏場は、生ゴミをこまめに捨てても、あの独特のヌメり臭が消えず、正直、料理をする気も失せてしまうほどでした。市販の排水溝クリーナーを試したりもしましたが、一時的な効果しか得られず、根本的な解決には至りません。 そんなある日、友人が「重曹とクエン酸の組み合わせがすごいよ!」と教えてくれました。半信半疑ながら、私も試してみることにしたのです。用意したのは、スーパーで手軽に買える重曹と、ドラッグストアで購入したクエン酸。まずは、排水溝のフタとゴミ受け、そしてその下にあるワントラップを取り外し、目に見える大きなゴミや髪の毛を徹底的に除去しました。この時点でも、かなりの汚れが出てきて、思わず目を覆いたくなるほどです。 次に、取り外したパーツはバケツに入れ、重曹水に浸け置き。その間に、排水溝本体に重曹をまんべんなく振りかけました。白い粉が排水溝の壁に付着する様子は、まるで実験のようです。その上から、クエン酸を水に溶かしたクエン酸水をゆっくりと流し込むと、シュワシュワと音を立てて泡がモコモコと湧き上がってきました。この泡の力に、「これは期待できる!」と直感したことを覚えています。 そのまま30分ほど放置した後、たっぷりの水で洗い流すと、どうでしょう!排水溝のヌメりがすっかり消え、触るとツルツルしているではありませんか。バケツに浸けておいたパーツも、軽く擦るだけで汚れがみるみる落ちていき、まるで新品のようによみがえりました。あの嫌な悪臭も、どこかへ消え去っていたのです。この体験以来、私は月に一度、この重曹とクエン酸を使った掃除術を実践しています。台所の嫌な臭いに悩む方がいたら、ぜひ一度試してほしいと心から思います。